■ 読書感想05  森山大道「水の夢」

黒いのに澄んでいる。
心の深みを知っているのに呼吸は軽やかで、
野性であるのに、繊細だ。

僕は森山さんを知らない。
けれど僕は思うのです。
森山さんは風景の人だ、と。
森山さんを覆う静けさ。
その黄泉を思う静謐は、
伝説というより、最早、
神話だ。

 

森山大道「水の夢」  /  1999年7月20日発行  /  蒼穹舎