もともと日記や随筆が好きで、特にあまり小説を読まなくなった最近は、たまに手に取る書籍のほとんど全てが随筆集なことに気づきました。武田百合子や幸田文など、少し前の時代の女性の書く、些細なことをそっと手のひらで掬い上げ愛でるような文章は、なにげなくて正直で、静かに沁み渡ります。そういう文章が好きです。

武田百合子も夫から勧められて日記をつけ始めたのが作家の入口。

別に文章家になってやろうとかいうものすごい意欲ではなく、なんとなく始める、という入口もいいんじゃないか、と思うので、これからは時々、なにげない文章を書いていってみようかと思う次第です。きっと視線の訓練にもなることでしょうから。

いつまで続くか分からないし、しばらくずっと書かないこともあるだろうし、長めの時も短めの時もあるでしょうけど、とあらかじめの言い訳をしながら始めてみます。

2021年6月某日