■ 読書感想25  Annu Aalto「Time As River」

体の中に水がある。
そして水の分だけannuちゃんは優しい。
いつも水の中に揺蕩っているから憂いを持ち、でも見上げる空は青い。

憂いは性分だから傷みを理解し、
真っ直ぐ世界を見詰めるから、喜びが溢れる。
飽和した水の中で目を開き、水が揺れる分だけ世界も揺れる。

心音高く、吐く息が強く、尊く優しく、慟哭が赤く…。

 

Annu Aalto「Time As River」  /  2019年4月4日発行  /  蒼穹舎